編入体験記(岡山大学工学部化学生命系学科

はじめに

併願校として岡大の工学部を受験したわけですが、数ある大学の中でなぜ岡大かというと

  • 地元の国立大学(筆者は岡山出身)
  • 化学系学科は調査書、面接・口頭試問のみ

つまり、併願しても第一志望負担になりにくいという大きなメリットがあります。

また、噂ではTOEICの点数が高いと非常に有利ということもポイントでした。

岡山大学自体は中四国でかなりのブランドがあるため、地元で就職するならおすすめです。非常に個人的な話ですが、生粋の岡山県民の間に生まれた子ですので、

親が非常に喜びます

 

 口頭試問も例年の受験報告書をみる限り、そのようなものは出ていないので面接だけのつもりで臨みました。(しかし、この慢心が後に波乱をよぶことに…)

 

受験当日の前に…

受験前日にあるトラブルがあったので、興味のない方は飛ばしてください。

 

岡山の実家に帰り、明日着るためのスーツをハンガーに掛けようとしたとき、お母さんから衝撃の発言が飛び出しました。

 

「あんた、下、それ制服じゃが」

 

時が止まりました。スーツのパンツだと思って持って帰ったものの正体は、高専の制服でした。しかし、まだあきらめていない。ここは実家、スーツならいくらでもあるに違いない。ぼくのママに兄貴のスーツを貸してとお願いしましたが

 

おれの兄はデブだった

 

身長165センチ、体重80kgというアンバランスな体形の兄貴が着用していたスーツが、比較的細身の自分に合うわけがありません。しかし、どうすることもできなかったので肩幅も合わず、パンツもダボダボな姿で受験に臨むことに…

 

受験当日

岡山大学津島キャンパスに、4年席次12位という微妙な順位とTOEIC705という、自慢するには足りてないスコアを引提げ、極め付けは、歳の離れた兄弟のお下がりを無理やり着ている中学1年生のような姿で訪れました。

 

集合の時間になり、他の受験生の数の多さに驚いたが、ネクタイが結べずお母さんに結んでもらっている受験者もいたので、なんとか落ち着きを保つことができました。

 

化学生命系学科の全受験者数は33人、内6人が推薦でした。自分の 面接・口頭試問の順番を待っている間に面接終了後の研究室見学の希望の紙を記入していました。また、待ち時間は勉強してもいいそうでしたので本命の名古屋大学の過去問を出して威嚇しようと思いましたが、斜め前の受験者のカバンから東工大の英語の赤本がチラッと見えたので、DUO3.0 を手に取りました。

 

いざ面接!!!

と思いきや、部屋に入ると何やら透明な液体が入った瓶と数枚の紙が置かれていました。

出身学校と受験番号を述べ面接が始まりました。

30秒の志望理由などを述べた後、(出るとは思っていなかった)口頭試問が始まりました。内容は英語と化学です。

 

英語はA4の紙に記されている英文を読み、試験官の問いに答えるものです。

文量も少なく単語も簡単でしたので、そこまで脅威ではありませんでした。

 

化学は、先ほどの透明な液体が入った瓶の中身を明らかにする方法でした。

単純に考えてNMRだと思ったので答えると

 

「ほかには?」

FT-IR

「ほかには?」

ガスクロ、液クロ

「ほかには?」

出てきません

「ありがとうございました」

 

最後に岡大工学部の受験では30秒の自己PRがありました。

 

面接・口頭試問まとめ

  • 志望理由(30秒)

  • 併願校(正直に言いましょう)

  • 英語の資格の有無(TOEICなど)
  • 口頭試問1 A4の英文を30秒読み、その後質問に答えるもの

  • 口頭試問2 未知試料を明らかにする手法

  • 自己PR(30秒)

 

結果は合格でした。推薦の受験者は全員合格していましたが、一般での受験者は27人中7人と思ったより高倍率でした。TOEICの点数が受験の合否に深く関係していると考察してます。

 

研究室見学

参加の有無によって入試の結果は変わらないということですが、せっかくなので行ったほうがいいでしょう。いろいろな研究室を回り、来年自分が岡大にいるつもりで真剣に吟味しました。ある大学院生の方とも仲良くなり談笑していた時に

「お前のスーツでかくね!?」

 

受験生の方へ、スーツはちゃんと持ってきましょう。